テクニカルレポート

2018/11/09 / テクニカルレポート

半導体業界の話題(第 10 回)

〜エレクトロニクス業界の発展を牽引してきた「ムーアの法則」はさらに続く(最終回)〜

厚木エレクトロニクス  加藤 俊夫 氏

 

2. メモリ作用のある異種材料

 

 メモリ素子は、一度覚えたことを忘れないような現象を利用すれば良く、現在注目されている半導体メモリを表2に挙げた。FeRAM、MRAM、PRAM、ReRAMは、メモリの原理は電気抵抗の変化や磁性体、結晶構造など半導体ではないが、半導体の回路に用いられるので、半導体メモリとされている。ただし数年来、量産化が近いといわれながら、なかなか離陸しないようである。

 

 現在のコンピュータに使われているメモリは、図6のような構成で、DRAMはナノ秒の高速動作であるのに対して、SSD(Solid State Drive)はミリ秒の低速度で、その差は100万倍にもなる。その中間の性能と容量を持つストレージクラス・メモリが要望されている。ReRAMなどは、高速動作であり、かつ不揮発性なので、そのギャップを埋めるストレージクラス・メモリとして適している。

 

3. FD-SOIに注目

 

 FinFETに比べて、構造が簡単、プロセスも30%近く短縮されるFD-SOI(Fully Depleted Silicon on Insulator)が注目される(図7)。20nm以下の厚さのSOI層を空乏化するようにしたMOSである。SOI厚を変えたり、ゲートの金属種を選ぶこと、あるいは基板バイアスを変えてVth(閾値電圧)を制御する。チャネルには不純物を添加しないため、短チャネル効果抑制のためのチャネル不純物の高濃度化が不要で、これにより移動度が向上する。FD-SOIは、FinFETに比べて1世代前のパターンで同等の性能が発揮できるので、今後大いに用いられると思われる。

 

4. 低消費電力のトンネルFET

 

 量子力学のトンネル現象を用いたTFET(トンネルFET)が注目されている。図8左のような構造で一見したところMOSに似ているが、ダイオードの一種である。動作原理の詳細は省略するが、得られる特性は図8右のように低電圧動作で、画期的な低消費電力が実現できる。ただし、現在は研究開発中で量産にはなっていない。

 

5. 異種チップの積層

 Siチップの上に、半導体と限らず、いろいろな電子部品を積層することにより、従来にない機能を持ったデバイスが、LSIパッケージのサイズで提供できれば画期的である。おそらく、日本が世界をリードしている電子部品業界の方々は検討されていると思われ、期待している。

 

 図9に多層チップの断面図と、積層するのに有望な接続法としてTSVを挙げておく。

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